診療日誌

高血糖・低血糖

10年03月02日

昨日は高血糖、低血糖入り乱れてまるで津波のような一日だった。

 週明けの月曜日だが天気が悪いので午前中の出足が悪い。昼に向かうにつれて天気もよくなり混み出す。

もう落ち着いてきたかと思っていた感染性胃腸炎がまだまだ多くて、その上高熱の子どもが多い。

嘔吐がなかなかおさまらないので血液検査をしてみたら低血糖というケースもある。これは点滴すればケロッとよくなる。

保育園健診から戻って遅めに始めた午後の診察で妙な患者さんが来る。1歳代の女の子。

前夜ひな祭りではしゃいで興奮したのか、朝いつもの時間に起きない。起こしてもすぐまた寝てしまう。あまりに起きないので昼過ぎに無理矢理起こしたら、もうろうとしていていつもと顔つきがちがう。これは大変と救急車を要請した。救急隊が来てみたら、意識がないわけではなく何か飲ませてみたらと指示されて水を飲ませたらちゃんと飲む。ごはんを食べさせてみたらというので食べさせたら何とか食べる。

救急隊は、あとでかかりつけの小児科へ行くように指示して引き上げたらしい。

と言うことで、当院にやってきた。

意識はちゃんとある。ただし、ぐったりして元気がない。

これは低血糖だろうとピンと来た。点滴すれば一発でよくなるケースだ。

それで採血してみた。血糖はというと、208・・・。おかしいのではと同じ検体で再検。今度は215。

15分ほど間を置いて採血し直して検査。今度は250!

糖尿病?!

糖尿病だとすればケトアシドーシスという状態で尿を調べればケトン体が出ているはず。

おしっこを調べようとしたが来る前におむつを替えたばかりだという。採尿パックを貼ってしばし待ったが、なかなか出ないので導尿する。

尿糖 5+ ケトン体 5+

糖尿病の可能性はあるがケトアシドーシスと言うには症状が軽いので「高血糖 ケトーシス」という診断で大学病院の救急に転送。

一夜明けて、今日の午後。

患者さんのお母さんがやってきた。

もう退院できました!とにこにこ顔。

一晩点滴して様子を見ていたら血糖はすっかり正常になり糖尿病ではないという診断だった。

と言うことで、問題は解決。

おそらく昨日朝の状態はケトン性低血糖症だった。そこへ水分、糖分を急にとらせたのでリバウンドで一時的に高血糖状態になった。尿中ケトンは糖尿病性ケトアシドーシスではなくケトン性低血糖症の名残りだったのだろう。

低血糖、高血糖、前日の津波みたいだった。

カテゴリー:クリニックのあれこれ

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