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診療日誌 2003年2月28日 短い2月毎年のことだが、2月が短いのは困る。支払い担当のカミサンも大慌てだ。とにかくもう月末なのである。インフルエンザの爆発で始まった2月だが何とか月末にはおさまってきた。もし、これからもう一山あったらもう撃つ弾はない。討ち死にである。先日、夕刊紙のインフルエンザの記事のために取材に応じたのだが、先週の金曜日に記事になったようだ。記者の方からその紙面が送られてきた。記事そのものも短いのだが、あれだけしっかり話をしたのに採用されるのはごくわずか。せっかくタイトルまで考えてあげたのに残念(-.-) 27日 バファリン今日、診察中に質問されて驚いたことがある。大人用のバファリンを砕いて子ども用に使うとよいと言われたのだが本当かと。とんでもない。インフルエンザなどの発熱にアスピリンを含む解熱剤は脳症を引き起こす危険があるので使用しない、というのはいまや常識に近い。ところがバファリンにはいろんなラインナップがあって、混乱している。市販薬で成人用は「バファリンA」と「バファリンプラス」。これらはアスピリンを含んでいるのでこどもには使用禁止である。小児用バファリンは「小児用バファリンチュアブル」「小児用バファリンCII」「バファリンジュニアかぜ薬」「キッズバファリン・シロップシリーズ」などで、これらに含まれる解熱剤はアセトアミノフェンなので問題ない。病院で出される「旧名小児用バファリン」改め「バファリン81錠」はアスピリンである。こんな風に混乱するのは「バファリン」という名の売れた商標を中身を変えても使い続ける商売根性による。アセトアミノフェンにした時点できっぱり「バファリン」の名は捨てるべきだったのである。「バファリン」にはアスピリンが染みついているのだ。バイエルのアスピリン、ライオンのバファリン、同じことなのだ。 26日 またボケをかました今日は川崎の医師会館で川崎市北部小児急病センターの運営委員会がある。と、Palmには書いてある。8時ちょうどに医師会館到着、会議室に向かう。あれ、電気が消えている。おかしいと思っていると、そこにS医大のドクターが到着。おかしいです、委員会は今日ですね、と不審に思いながらも二人で事務室に行って聞いてみると今回は中原支所であるというのだ。ありゃ、と中原に引き返す。着いてみたら議題はあらかた終了。言いたいことがあったのに、、、。いかんなあ。25日 お台場で温泉お台場に温泉テーマパークというのができたそうだ。カミサンの友達がオープン前の招待券をくれたので夜の9時過ぎに行ってきた。大江戸温泉物語という名前。なんで「物語」なのか。観光みやげの安手のクッキーみたいなネーミングだ。ひょっとしてその線をねらってる?でも、さすがお台場、地面が余っている。かなり広いスペースを使って、飲食店、土産物、そして風呂が組み合わさっている。9時過ぎというのにかなりの人で、エステとかマッサージなんかは予約で一杯。時間もないので風呂に行く。足湯というのは小石を敷き詰めた浅い温泉で裸足で入ると痛くてまるで罰ゲームである。メインの温泉はなかなかのものだがスーパー銭湯をノックアウトする迫力はない。砂風呂は予約終了とか。 1時間半ほど滞在したが、無料招待ということで文句は言わない。帰りにフロントに預けた下足箱のキーが行方不明になってマスターキーで一つ一つ開けてまわったことも文句言わない。テーマパークとしてはディズニーランドと言うよりは、サンリオピューロランドと言ったところか。 24日 寒いっ朝から冷たい雨。午後はみぞれ混じりになったのではないか。先週はこんな天気の中で30kmも走ったんだなあ、偉かったなあ、とまだ青梅の余韻にひたってる。予約も月曜の朝にしては空いている。インフルエンザが一息ついたのと反対に感染性胃腸炎が増えている。昼のカレーは「欧風ビーフカレー」。これしか残っていなかった。この天気では外に食べに行く気力は出ない。 23日 しつこくカレー昨夜の「東京カレーのおいしい街」のビデオを見る。ベスト30まであるのだが、食べたことのあるのは半分以下だった。いや、修行が足りません。最高が「神田」近辺で、共栄堂、ボンディなど数店。2番目が「中村屋のインドカリー」。これは順番が違うだろう。新宿区ということになれば「メーヤウ」もあるし、私としては新宿区を一位に押したい。と言うわけで、私的なカレーの店ベスト3を考えた。私の場合考えるまでもなく1番は「新宿中村屋のインドカリー」。2番目は信濃町「メーヤウ」の大辛かな。3番目に赤坂「モティ」。3番目は迷うところで、よく行ったということも含めると南青山「ビンディ」西麻布「剣暮帰(けんぼっけ)」のどれが入ってもいい。番外には駒沢「ラ・プリムール」の「ギタローシャモのインドカリー」を入れたい。フレンチのお店なのだがカフェの方で食べることができた。過去形なのは、2年前に閉店してしまったからだ。これは痛恨の出来事だった。ランクインしないのは「欧風ビーフカレー」の系列。カレーというだけで60点差し上げる私の評価からして、当然合格点なのだけどそれ以上点がのびない。 「共栄堂」とか「ムルギー」とか「万定フルーツパーラー」とか、昔から変わらぬ味、というのもそれはそれで価値があるのだろう。ただ、私にとっては参考までに食べてみましたということで、近くにでもないかぎり出かけて食べるということはないだろう。食べた時の時代背景があってのうまさというのがあるのだ。 と言うわけで、今日はカレーを食べたい気分なのだが夕食はキムチ鍋のようだ。 22日 カレーのおいしい街新聞の番組欄を見ていたら、テレビ東京「アド街ック天国」で「緊急特番 東京カレーのおいしい街」というのを発見。「緊急特番」、なんだそれは。緊急と聞いただけでそわそわするではないか。だいたい東京近郊でおいしいと言われる店は行ったことがあるぞという自信があるので、私の知らない隠れ家の様なカレー屋があるのかどうか、これはチェックせねばなるまい。今夜は飲み会があるのでビデオで録画しておいて明日見ることにする。青梅マラソンから1週間。また走らない1週間だったので、明日は天気が悪くても走るぞ、という小さな決意をする。 21日 熱のあるとき週末になってますます暇になってきた。来た患者さんが驚くくらいだ。それでもインフルエンザはちらほらあるし、熱が出たという子も多い。熱があるときのお風呂については別のページでも書いているように、私は「入っていいです」派だ。そもそも熱があるときに風呂に入って何か不利益があるのか、考えられないのだ。結局これは民族の伝統的健康観というようなものによるのだろうと思う。じゃ、スキーに連れてっていいですか、と聞かれるとちょっと困る。本人は元気だし、楽しみにしているし、ホテルだって予約したし、親も有給とったのだ。これでキャンセルはないだろう、という気持ちよくわかる。でも、医者の立場からすれば大丈夫、行ってらっしゃい、とは言えませんわな。で、どういう話をするかというと、実は私も勤務医の頃は休みをとってこども連れでスキーによく行った。娘が4歳くらいの時、スキーに出かける直前に熱を出した。どうせ車だし、家で寝ていても、後部座席で寝ていても同じだろう。着いたら雪で冷やせばいいよ、なんてことで連れて行った。ホテルの部屋でおとなしくさせておこうとしたら弟の方も一緒に留守番していると言ってスキーをはこうとしない。結局、カミサン、私、のどちらかと、こども二人が部屋でお留守番となった。そのころはもう1人で黙々と滑って楽しいほど若くはなかった。幸い帰る頃には熱も下がって、何も起きなかった。元気で大丈夫そうだからつれていったのだが、だいたいこういうものだ。まあ、親が小児科医だからできたことなのかも知れないが、親の責任で連れて行くという選択肢もありますよという話だ。いや、私はお勧めはしませんよ。 20日 小児急病センター当番表北部小児急病センターの4月から7月までの仮当番表が届いた。急病センターの当番は小児科医の義務というわけではなく、手を挙げた人の中で医師会事務局が割り振りをする。割り振りに当たってはアンケートがあって、深夜帯、準夜帯、日勤帯(日曜祝日)のどの時間帯に出動できるか、曜日は平日、土日、連休日(年末年始、GW)のどれができるか、細かに返答することになっている。今回のアンケートでは深夜帯以外はどこでも可という返事を出しておいた。可能な回数を年何回か書くことになっていて、これまでは準夜帯しか可としていなかったので18回/年としていた。今回は日曜祭日・連休日の日勤帯を可としたので12回ということにした。その結果、送られてきた当番表では出動は全部休日・連休日の日勤帯ということになった。つまり休日・連休日を可とする人が少ないために、いったん可としてしまえば全部休日に割り振られてしまうということだ。結局月に一度は休日当番と言うことになった。こういう結果になるだろうということは予想していたのだが、どうも釈然としない。これまで多摩休日診療所の日勤帯は多摩区の医者で回してきたのだが、休日診療所が北部小児急病センターと名前を変えたため小児科の医者で回さなければならなくなった。多摩区だけでは無理なので市内全部から出動することになった。みな日曜祝日、連休日も可とすれば1人あたりの出動回数はしれているのだが、可とした人はほとんどいなかったということだ。平日の準夜帯は出ない、もちろん休日もでないという人も結構いる。こういうことをしていると結局自分の首を絞めることになるということがわかっているのだろうか。19日 乳幼児検診研修会川崎市では乳幼児検診のうち6−7ヶ月、9−10ヶ月、4歳、5歳の検診が個別検診になっており市内の医療機関に委託されている。小児科でなくても内科でも眼科でも整形外科でも手を挙げさえすればどの医療機関でもできることになっている。当然医療機関によって行われる検診のレベルには大きな差ができる。小児科だけに限定すると小児科の数がそう多くないので対象児をすべて診ることはできなくなる。他科の医療機関でも通常小児の診療も行っている場合はなんとかこなせるだろうが、手さえ挙げれば誰でもできるというのは困りものだ。昨年から毎年1回「乳幼児健康調査研修会」というのに出席しないと委託しないということになった。出席しなかったからと言う理由で委託をはずされた医療機関があったかどうか知らないが、手さえ挙げれば誰でもできるというよりは前進だ。その「研修会」が今日である。2回のうち1回出ればいいのだが、今日はその2回目。前回別の用件と重なって出なかったので、今回は出なくてはいけない。もともと小児科以外の医師の乳幼児検診のレベルを確保するための研修会なのだが、出席を義務づけてしまうと小児科医も一緒にしばられて窮屈になる。今日はプライベートな予定が入ったのだが泣く泣くキャンセルしなくていけなかった。研修会と言っても乳幼児検診の具体的ないろはを教えるわけではなくて、講師が小児関係の話題を講演するだけである。これで個別検診のレベルを底上げするというのは無理だろう。検診にしろ予防接種にしろ「委託医療機関一覧表」に載っているからと言ってみな同じレベルで実施している訳ではないことを知っておいたほうがいいと思う。18日 がら〜ん雨のせいだけではない。インフルエンザの波はあらかた過ぎ去って待合室はがらがらになった。その代わり迅速検査で陰性の発熱が増えた印象がある。ゲボ風邪ももりかえしてきた。混み方という面から言えばこれくらいがちょうどいい。あんまり暇だと余計な長文メールなんか書いてしまってろくなことがないのでそこそこがいい。それから、特記すべきことは筋肉痛がもう消えたということ。全然平気!なんか自信が出てきたぞ。またフルマラソン走ってみようかなという気になってきた。いや、これは気の迷いかもしれない。 17日 一夜明ければ氷雨のマラソンから一夜明ければ、そこにあるのは筋肉痛だった。歩くたびにイタタではみっともないのでにこやかになんでもない顔をし続けた。幸い、階段は自宅と検診に行く保育園だけなので何とか無事に過ごせた。混み具合も普段の月曜日に戻っていた。おかげで診察室を駆け回る事態にもならずにすんだ。ここ数日カーボローディングと称して食べたいものを食べたいだけ食べる生活をしていたが、それも終了。食べたいだけ食べるためにはそれだけの運動をしなくてはならない。「ちょっとダイエット」という生活に戻らなくては。心配なのはまわりにチョコレートが転がっていることだ。 16日 青梅マラソン2月16日は「偉大なる将軍様」のお誕生日だそうで、テレビは朝から北朝鮮のあきれた「祝賀」ぶりを紹介していた。で、ふと気がついた。昨日は「かたおか小児科クリニック」の7回目の開院記念日ではないか。昨年までは開院記念日には小宴を開いていたのだがすっかり忘れてしまっていた。ここのところ忙しくて開院記念日どころではなかったのだ。過ぎたものは仕方ない。そのうち落ち着いたら宴会でもやろう。青梅マラソンは12時スタートである。走り出す前から小雨だったが、スタート時間には本降りになってきた。スターターは長嶋茂雄氏。長嶋さんがスターターをやるとスタート地点が見物渋滞するのだ。思ったより体は動いた。何はともあれ3時間以内にゴールするという目標で淡々と走った。折り返して20km付近から雨はみぞれに変わった。寒さで体が固くなる。手がかじかんで沿道の差仕入れのチョコの包装がはずせない。このまま歩いてしまったら凍え死ぬのではないかという心配すらしてしまう。頭の中では「小林サッカー」のテーマが沿道の太鼓の応援と重なる。とにかく早くゴールしてこの状況を終わらせたいという一心で一歩も歩かずひたすら走った。終盤、青梅の町にはいると「小林サッカー」は「地上の星」に変わった。ゴールタイムは2時間54分45秒。ここ数年の中では一番よかった。ゴールした後完走賞やおにぎりをもらうために歩くことになるのだが、寒さがいっそう身にしみた。 とりあえず無事青梅マラソンは終わった。ホッ。 <青梅マラソンの記録> 94 2:34:30 95 インフルエンザのため欠場 96 大雪のため中止(かたおか小児科クリニック開業) 97 2:20:46 98 2:27:17 99 2:31:51 00 2:58:18 01 2:57:26 02 2:56:39 03 2:54:45 15日 麺、麺、麺インフルエンザ迅速診断も陰性が増えてきた。本日は陽性(AB判別不可)1人のみ。治癒証明書の大盤振る舞いだ。昼は讃岐うどんに行くことにした。着いてみたら1時半をまわっているのに長い行列、路上駐車する場所もない。これはがっかりである。遠くに車を止めて行列に並んで、やっと入ったら天ぷら類は売り切れというのでは最悪である。仕方なく自宅方向に戻って手打ち蕎麦の「夢幻亭」に。こちらは脱サラしたオヤジが店を出す資金がないので自宅の台所で麺を打っている。讃岐うどんとは同じ麺でもずいぶんコンセプトが違う。こちらは「もり蕎麦」1枚700円。麺の角は立っている。かき揚げは650円で海老、三つ葉、舞茸が入っていてあっさり塩で頂く。さくさくしたところが勝負だ。 讃岐うどんなら「あつあつ(大)」で450円。こちらの麺もしっかり角が立っている。かき揚げはタマネギ、にんじん、ゴボウで100円。天ぷら類は、ちくわ天、げそ天、ウインナ天、なす天などみな100円である。揚げてガラスケースに入っているので当然冷えている。これに醤油をだぼだぼかけてかぶりつく。 同じ麺なのだが全く対照的だ。客単価は倍以上違う。不思議なことにどちらもおいしい。要するに麺なら何でもいいと言うことか。 明日は青梅マラソン。天気予報は曇りのち雨(涙)。何となく不安なので昼ビールが抜けてから5kmほど走った。この5km、残しておけばよかったなんて事態にならなければいいが。 14日 バレンタインデーバレンタインデーである。チョコレート用に段ボール箱を用意しなくてはいけないような栄光の過去(笑)もなかったが、近年めっきり寂しくなった。それでも息子には1個の差で勝った。頂いた方には感謝!である。今日から診療はほぼ平常運転となった。延長戦なし、途中でお茶の時間ありで、診察室にも平和が戻ってきた。昼飯は近所の寿司屋でランチ(上)だ。まだぽつぽつと新しいインフルエンザの患者は来るが、「特効薬」もまた出回りだしたので余計な気遣いをしなくてすむ。それにしてもこの騒動は何だったのだろうか。ある夕刊紙の方がインフルエンザの特集記事を書くとのことで取材に見えた。今頃から特集するのならタイトルは「大マスコミが書かないインフルエンザ騒動の裏の裏」なんてのはどうかと提案したのだけど。 13日 ドロ縄帰宅ラン青梅マラソンまであと3日となって焦りだした。走れてない。昨日は練習日だったがカミサンと中華料理を食べにいって一歩も走らず。そのうえ紹興酒は定量オーバーだった。こんなことではいけないと、今日の帰りは走って帰った。久々の帰宅ランである。点滅灯のついたザックを背負って旧大山街道を走った。以前なら42−3分で着いたところが50分かかった。脚力低下は覆うべくもない。これ以上はドロ縄しても脚に疲れが残るだけなのでこのくらいにしておくことにする。クリニックの方は今日から目立って空き始めた。それでも普段よりは混んでいるが昨日までのごった返し感がない。延長戦もわずかで、これで一息つけるのかなと少し期待している。ウイルス性胃腸炎が増えており閉店間際に点滴が1人。 12日 雨はあがったが朝、雨はあがっていた。インフルエンザウイルスも雨で落ちて多摩川に流れ込んでいればいいのに、と思っていたがまだまだである。昨夜の急病センターの続きで、抗インフルエンザ薬なんかなくたって大丈夫というペースが定着してしまっている。実際、来る患者さんの大半はインフルエンザ心配症なので心配を解いてあげればそれで何とかなる。今日からタミフルの事情は好転したのだが、結局タミフルを処方した人は1人もいなかった。ま、こんなもんだ。11日 小児急病センター当番7時から11時まで小児急病センターの当番で出かけた。かなり強く雨が降っている。夜の部の受付は6時半からだが、そのころには駐車場もいっぱいでやっとの思いで車をとめて急病センターに入った。すでに待合室はあふれている。受付ではカルテを作るのが追いつかないので看護婦さんが手伝っている。インフルエンザの検査キットも「特効薬」(苦笑)のタミフルも欠品だという。これはまあ仕方ない。どこも同じようなものだろう。来る患者のほとんどが「インフルエンザ様疾患」。検査で確認できないのでそう呼ぶしかないが、まずインフルエンザだろう。熱の患者さんにはふたとおりあって、さきほど熱が出た、とりあえず心配なので来たというパターンと、すでにどこかの医療機関にかかっていて薬ももらっている、これでいいのかというパターン。今熱が出たという人には、辛そうなら解熱剤使ってみたらどうですかと一日分の解熱剤だけ、すでに薬が出ている人には処方なしですませた。薬局は楽チンだったに違いない。こっちは説明には時間がかかって声はかれてしまったが。インフルエンザ以外にはゲボ風邪が10人近く。溶連菌感染症が1人、そして麻疹が1人。この麻疹には参った。インフルエンザぼけというのだろうか、とっさに麻疹とは気がつかなかった。結局11時までの4時間患者は切れなかた。来た人は全部診たがかなりスピードだったと思う。褒められたことではないが。10日 休みの谷間休みの谷間の月曜日。条件は最悪である。下火になったといいつつもまだまだインフルエンザの波は続く。朝の時点で延長戦分まで予約完売。その上予約外もたくさん。結局午前の部延長戦2時間となる。後一人で終わりという頃合いを見計らってそば屋に出前の電話を入れる。出前のそばは食えたものではないのでいつも「かも鍋うどん」か「鍋焼きうどん」にする。去年の暮れに「かも鍋うどん」を注文したのに「みそ煮込みうどん」が来たことがあって、気づくのが遅く腹が減っていたので食べてしまった。器を下げに来たときに文句を言ったらすみませんでしたの一言もなかったのでもう注文してやらんぞと決意していたのだが、カレーもそろそろ限界に来たので仕方なく電話した。後一人と思ったのが間違い。最後にきっちりインフルエンザの迅速診断をやることになり、しかもタミフルがなくても心配ないです、の説明をしていたら「かも鍋うどん」のつゆはほとんど消失して元々腰のないやわやわのうどんは箸では掬えないほどの惨状になっていた。インフルエンザの痙攣が2名。きつい頭痛が2名。そのほか腹痛嘔吐が数名。ちょっと気になる症状が多かった。明日は休日だが、小児急病センターの準夜当番だ。今日の雨でウイルスが流れてくれないかな。 9日 確定申告田舎の母親が猫の額ほどの田畑を売却したために譲渡所得の申告をしなくてはいけなくなった。70数年申告などというようなことをしたことがなかった母は困惑し途方に暮れパニックに陥った。最初から私がやればよかったのだが、とにかく駆けつけて書類一式をかき集めその場で申告書を書くつもりで帰った。領収書など必要書類はきちんと取ってあったのですぐに書けるはずなのだが、説明書を読み始めたら結構ややこしい。結局その場で書くのをあきらめて持ち帰ることにした。税理士に依頼するほどのものではないが70過ぎたばあさんには無理だ。その間に何件か携帯に電話が入った。「熱が出たのですが、、」「熱が下がらないのですが、、」いつもにもまして「熱」に対する親の反応は敏感だ。あれだけ「熱が怖い」話をテレビで流されれば無理もないことだと思う。早くこのいやな季節が終わればいいのに。 青梅マラソンまであと1週間。こういうことで走らないでいるとずるずる走らないサイクルにはまってしまう。ここはなんとしても走らねばと、ランニング用品一式を持って帰った。朝から実家のまわりをぐるりと走った。こどもの頃の遊び場だった川べりに出た。堤防は舗装されてサイクリング・ジョギングロードになっていた。同年輩のオジサンさんランナーとすれ違った。思わず軽く会釈をした。多摩川では当たり前の光景なのになんか不思議な気持ちだった。 7日 連食毎日延長戦でやっと午前の部を片づけたと思ったらすぐ午後の部になる。短い間にさっと食べるのにレトルトカレーは貴重な食品である。なんと言ってもおいしい。最近はパックのご飯をレンジでチンしてレトルトカレーは電気ポットの中に放り込んでおくことにしている。冷たいレトルトカレーをご飯にかけてレンジでチンするよりポットで温まったカレーをかける方が数段おいしい。と言うわけでここのところ昼は毎日レトルトカレーである。おまけに先日は夕食もカレーだった。カレーの次の日の朝ご飯は一晩寝かせた残りのカレーを食べることにしているので3連食、次の昼もカレーだったので4連食である。さすがに次の夕食はカレーじゃなかったが昼のカレーは連続記録更新中だ。ラーメンでも讃岐うどんでもとにかく外に昼ご飯を食べにいきたいと切に願う。 6日 迅速検査インフルエンザ迅速診断キットのうちA型B型の判別ができるものが底をついた。今期はもう入らないとのこと。ABの判別ができないものはまだかなりあるのだが、ABどちらにも効くタミフルがないのでかなりやりにくい状況になった。シーズン前の読みがはずれたと言うことだ。まだ新患が次々来るので峠を越えたという実感はない。5日 Bフレッツへの道険し光ファイバー設置のための検査ということでNTTから2人来た。マンションの配線は後から電話回線を増設することを念頭に作られているかどうかが大きな問題だ。MDFという電話配電盤からクリニックの中までは何度かの電話線増設で経験済み。これはスムーズで本配線用のガイドロープを挿入して終わり。問題は外からの引き込みだそうだ。前回調査の時は途中で配管が途絶えていてワイアが通らなかった。今回はビルの図面を借り出して配管を調べたようだが、どうもどこかに配管の中継点があるようだということがわかったが、それがどこだかわからないという。いったいどんな図面だ。これ以上は立ち入らないと調べられないので今回はここまで、ということになった。いったいいつ開通するのだろうか。インフルエンザはまだまだ下火というわけにはいかない。1時間ちょっとの延長戦だった。NTTの配線につきあっていたので午後の時間はしっかりつぶれてしまった。 4日 二度がかりここ数日、今シーズン2度目のインフルエンザという患者さんが目に付く。一度目はA型、今回はB型というパターンだ。先週末からA:B=1:1の割合になり、今週はほとんどがB型になっている。当院のスタッフも「2度目はB」という目にあって今日あおば内科クリニックの難波先生にお世話になったようだ。感謝 m(__)m 。 B型はワクチンの効果が少ないようで、ワクチン接種済みの人でもかなりきつい症状になることがある。小中学生の間でもかなり患者は出ているが、こどもはほとんどが軽症で筋肉痛や関節痛のある風邪といったところだ。 結局毎日インフルエンザのことを書いてしまっているが、もともとこのページは「インフルエンザ日誌」だったのだった。しばらくは仕方ないか。 明日はBフレッツの工事が入る。光ファイバーの高速インターネット環境になる。と言って、ページの更新が高速になるわけではない。 3日 やっぱり先週がインフルエンザのピークで週があければ少しは減ってくるだろうと思ってクリニックを開けた。とんでもない。先週の月曜よりもずっと混んだ。もっとも新規にインフルエンザと診断したのはそう多くなくて再診が多い。ピークは越えたという印象だ。で、多かったのは案の定土曜日のテレビを見て心配になったので来たという人。月曜でこれだから日曜の休日診療所や病院の救急外来などはきっとパンクしたんじゃないかなと思う。結局、午前も午後もしっかり延長戦、今年になって一番の患者数だった。診断キットも残りわずか、タミフルの事情も好転しない。全部なくなってしまえばそれはそれですっきりするのけれど。終わってからレセプトのチェックをはじめたものの途中で放棄。明日があるさ、だ。 2日 失速寒風の中、横浜でハーフマラソンを走ってきた。受付からスタートまで1時間半もあるので待つ間の寒いこと。走れば少しは暖かくなかと思ったが、先月の横田基地以来一度しか走っていないので体がまったくいうことを聞かない。15kmあたりでがっくり失速してしまったが、考えてみればスタート直後からすでに失速状態だった。結果はハーフとしてははじめて2時間を超える自己ワースト記録となってしまった。フルマラソンの世界記録といい勝負だ。この分では2週間後の青梅マラソンは3時間を超えることが現実的になってきた。走りながら昨夜のテレビ番組のことを考えていた。「TVのチカラ」とかいうテレ朝の番組。インフルエンザ特集だった。ちらっと終わりの方を見ただけなので詳しくはわからない。番組のホームページを見てみた。「緊急報告 あなたのこどもが死ぬかもしれない。インフルエンザの恐怖」という脅迫まがいのタイトル。見たという人の話を総合すると、「熱が出たらインフルエンザかもしれないので一刻も早く病院に行きなさい。すぐに検査してもらって特効薬を出してもらわないと、あなたのこどもは脳症になって死にますよ」というような内容らしい。白衣を着た医者が電話相談に答えていたが「病院に行くときは検査キットがあるかどうか確認しましょう」なんて無責任なことを言っていた。だいたい電話相談するのに何で白衣着ないといかんの。 いい加減なことを言わないでほしい。熱が出たばかりで迅速検査しても陰性に出ることが多いし、そもそも迅速検査キットにも人手にも限りがある。今日あたりの救急外来は熱のこどもが押し寄せて「すぐ検査してください。特効薬出してください。」のオンパレードだろう。救急外来の機能は麻痺しているかもしれない。 脳炎・脳症についてはまだよくわかっていないことが多いのだ。「特効薬」が脳症を防ぐという証拠はどこにもない。少なくとも3年前からシンメトレルがインフルエンザに使われるようなって脳症が減ったという統計はない。タミフルが小児に使われるようになったのは今シーズンからだが、その効能に「脳症」はない。誰も「効く」とは言ってないのだ。脳症発生のメカニズムから考えても脳症を予防するとは考えにくい。気の毒な言い方だが、脳症を防止する確実で有効な手段を今の医学は持ち合わせていない。インフルエンザ脳症が欧米ではほとんどなくて日本など一部の地域だけで多発していることは解決の大きなヒントかもしれない。いずれにしてもこうした番組はセンセーショナルに不安を煽るだけで、何ら有効な解決策を示していない。救急医療システムを破壊しかねないマスコミにはきっちり落とし前をつけてもらいたいものだ。 1日 あれ、もう2月インフルエンザウィークとなったこの週も今日で一段落する。先週の土曜日に比べるとかなり患者数は減っている。インフルエンザの患者も新規に診断する数より、月曜から出席するための治癒証明書を取りにくる人の方が多かった。この週をピークにして来週はかなり減ってくる模様と、インフルエンザ気象予報士としてはかなりの自信を持って言える。それでもタミフルカプセルは枯渇したままなのでそちらの事情は好転していない。××の○○薬局にはまだあった、とかあざみ野まで行って手に入れたとか。タミフルがないとインフルエンザが治らないと言うわけではないという説明を聞いて、それなら要らないと言う人も結構いる。人それぞれだ。何とか悲惨な延長戦を迎えないですんだので、終了と同時に飛び出して渋谷に向かう。実は女性3名をお招きして食事会なのだ。ホストが予定通りの遅刻ということになったがひどい遅れにはならなかった。ワインバー「シノワ渋谷」で土曜日だけやっている「シャンパンブランチ」。前菜、メイン、デザートにグラスシャンパンがついて3800円。ほとんどが女性客。前菜とメインは8種類ほどからのチョイス。私は「山口県萩産白身魚のカルパッチョ」と「蝦夷鹿肉のポワレ」。鹿肉など食べたら石子詰めだと思いながらも、ちょっと香りのある鹿肉は確かにワイルドでいける。5500円でワインのみ放題というコースもあるがさすがに昼間からということでグラスだけにした。 明日は横浜でハーフマラソン、、、困った。 /戻る |
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