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ポリオワクチン後の健康被害について

2003/05/05

5月16日の新聞報道
福岡県田川郡に済む3歳児が、ポリオワクチン接種後に体調を悪化させ4月2
7日、劇症型脳症で死亡していたことが18日分かった。県は厚生省に報告するとともに、接種と死亡の因果関係について調査を開始した。
 県保健福祉部によると、女児は4月4日にワクチンを接種、18日に吐き気や脱水症状を訴えて入院し、27日に劇症型脳症で死亡した。また、同月11日に
同じワクチンを接種した同県久留米保健所管内の1歳の男児も、右足に軽いまひ症状が出ていることが判明した。
 厚生省によると、1998年度にまひ症状など7例の報告があった。ポリオワクチンは生後3カ月から90カ月の間に2回接種することになっており、死亡した女児は1回目、男児は2回目の接種だった。

厚生省の動き
 厚生省は16日、ロット番号39のポリオワクチンについて、予防接種の実施を見合わせるよう製造元や都道府県等に指示した。

 厚生省は18日、ポリオワクチンの接種を、検定中のロット40で秋には再開するとの見通しを示した。

 

 実施を見合わせていたロット番号39は、因果関係は不明であるが、同ロットのワクチン接種後に、無菌性髄膜炎と急性脳症を発生したケースが、それぞれ1例ずつ報告されたことが理由になっていた。

なお、厚生省の見解が厚生省のホームページに掲載されています。

ワクチンと健康被害の因果関係について

リオワクチンはこれまで世界で数千万回の接種が行われてきています。その中で「急性脳症」を起こしたという副作用の報告はないようです。現在亡くなった子
どもさんの症状とワクチンの因果関係は調査中ですが、血液の抗体も正常なようで関係している可能性は低いとみられています。

一方麻痺をきたした1歳の子どもさんの例ではポリオワクチンの関与が疑われます。これまでの統計でポリオの生ワクチンは約400万回に1回の確率
で麻痺を起こすことが知られています。これは生きたウイルスを接種するために避けられないことです。日本では自然のポリオに感染する機会はありませんの
で、この400万回に1回の麻痺というのはリスクと利益のバランスから言って割の合わないものになっています。

日本と同じように国内でポリオ発生のない欧米では麻痺を起こす可能性のない不活化ワクチンがすでに使用されています。日本でも早急に不活化ワクチンに移行してもらいたいものだと考えます。

その後の報道について
福岡の健康被害の報道の後、熊本ではワクチン接種後2日目に「群発性乳児てんかん」で入院した例が、長野県ではワクチン接種後2日目に「突然死」した例が
報道されました。ワクチンと無関係であると断言するのは難しいのですが、生ワクチンが腸にはいって増殖する時間を考えると2日程度では副作用を起こす可能
性はきわめて低いと考えられます。


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