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かたおか小児科クリニック

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5歳〜11歳のコロナワクチン接種について

2022/02/20

■2022年3月から5歳〜11歳の小児への新型コロナワクチンの接種がはじまります。
12歳以上用のファイザー製ワクチンの有効成分を1/3に減量した小児用ワクチンが使われます。

■米国での調査によれば小児用ワクチンで感染を防ぐ有効率は90%以上とされていますが、これはデルタ株に対するものです。第6波で流行しているオミクロン株に対する小児のデータはまだありませんが、成人では有効率はデルタ株より低くなることがわかっています。

■成人用では2回接種後のオミクロン株に対する感染予防効果は低下しても、重症化予防効果は認められるとして3回目のワクチン接種がすすめられています。

■健康な小児ではもともと重症化しにくいとされていますが、オミクロン株では小児がかかりやすくなり、高熱が出て熱性痙攣をおこしたり、クループ症状で入院したりする例が出ています。
川崎病に似た症状の「多臓器炎症性症候群(MIS-C)」はまれですが重大な合併症です。また、肥満や慢性の呼吸器疾患、心疾患、糖尿病、染色体異常、免疫不全状態など基礎疾患があれば重症化する危険があります。

■副反応については、接種部位の痛み・発熱・頭痛・倦怠感などは12歳以上より少ないとされています。
それでも、これまで小児が受けてきたワクチンに比べると多いとは言えますが、許容の範囲だと考えています。
接種後にまれに起きる可能性のある心筋炎・心膜炎などについて十分な注意と対応が必要ですが、その頻度は5~11歳では極めて低く、すべて回復しています。
接種時に起きる血管迷走神経反射や希なアナフィラキシーについても、他のワクチン同様、充分な準備の上実施します。

■国は5歳〜11歳の小児への接種は臨時接種と位置づけて、接種費用は全額公費、健康被害救済は麻しん・風しんワクチンなどの定期接種と同等とし、積極的にお勧めするが、接種への努力義務は課さない事になりました

■受ける小児にとってのそれぞれ事情が異なりますので、メリットとデメリットをよく考えて「受ける・受けない」を決めるとよいでしょう。

当院では、健康なすべての小児に接種をお勧めします。
特に、基礎疾患のある方には強く接種する事をお勧めします。


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