2010/12/08
表題のような川崎市の報道発表資料をいただいた。
サブタイトルはーノロウイルスに気をつけましょうー
平成22年度第48週(先々週ですな)の報告数が定点当たり20を超えたので警戒警報発令となったとのこと。
まあ嘔吐下痢症が流行っているのは普通に診療していればわかる。学校や幼稚園、保育園でも休む人が多いので皆さん感じておられるだろう。
でも本当にノロウイルスなのか。
当院に来る患者さんでも、ノロウイルスに罹ったといって来られる方が後を絶たない。
どうしてですかと聞くとまわりで流行っているからだとおっしゃる。
でも、ノロウイルスかどうか調べたケースはほとんど無い。
今日川崎市の報道発表資料を見て驚いた。
11月以降12月7日までの感染性胃腸炎のウイルス検査は3件!。そのうち1件から「ノロウイルス」が検出され、あとの2件は「アデノウイルス」と「陰性」だったとのこと。
これでどうしてノロウイルスが流行していると言えるのだろう。
そもそも流行を疑っているときのウイルス検査検体数が1ヶ月で3件。
何を考えているのだろう。
「例年、この時期はノロウイルスを原因とする感染性胃腸炎が増加します。」って、そんな結論なら検体定点なんて必要ないだろう。
感染症対策の第一歩は正確な疫学情報である。川崎市のこの体制は何とかしないといけません。
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