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同時接種

2009/02/18

 川崎市の予防接種運営委員会に出席する。

いくつかの問題点について質問。

あまり質問しすぎてうっとうしがられるのもなんだが、疑義があるのだから仕方ない。

 その一つがワクチンの「同時接種」の問題。

昨年ヒブワクチンの供給がはじまる頃に行政からファックスが来た。

平成20年度予防接種説明会での疑義照会で

「ヒブワクチンと同時に定期予防接種のワクチンを接種することは可能か」という質問に対し

「ヒブワクチンと同時接種を行った場合、定期の予防接種にはなりませんのでご注意ください。」という回答を行っていた。

これを厚労省の見解に沿って

「定期と任意予防接種の予防接種実施要項には、特段規定する条項がないため、実施する医師の医学的に適切なる判断にゆだねる。」とした厚生労働省の見解に準拠し、川崎市においても定期予防接種として扱うことができるとします。」と修正した。

ところが今日の説明では

「ヒブワクチンと定期予防接種DPTワクチンとの同時接種は問題がない」とするものの

「ヒブワクチンと他の定期予防接種ワクチンの場合においては、「海外赴任予定者の家族である等」特段の理由がなければ、同時接種は避けること。」という但し書きが着いている。

厚労省の見解は「ヒブワクチン」に特定したものではなく「任意の予防接種」としており、また「DPT」に特定したものではなく「定期予防接種」としている。

厚労省の見解に準拠するのであれば、「ヒブワクチンとDPTワクチンの同時接種のみ可、他の組み合わせの同時接種は不可」とするのは論理的整合性に欠ける。疑義照会の回答の修正内容とも齟齬がある。

このことで紛糾しても委員会の場で結論が出ないのは明らかだったので、今後「同時接種」について協議する場を設けて再検討するというところで矛は納めた。

医学的には問題が無く、すでに世界中で安全に行われているワクチンの同時接種についての認識を行政の側も改めていただく必要がある。


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