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かたおか小児科クリニック

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小児科医会幹事会で横浜へ

2009/02/19

 7時から横浜で神奈川県小児医会幹事会がある。

インフルエンザが急減してヒマになったおかげで診療は6時にはぴったりと終了。会にはラクラク間に合った。

 

 幹事会ではヒブワクチンの供給問題について、先日の日本小児科医会公衆衛生委員会での販売会社のヒアリングについて話す。皆さん、供給不足の問題についてはあきらめ顔だ。

私にしても、予約してもいつ接種できるか約束できないワクチンの説明には力が入らない。一応、検診や予防接種に来た患者さんにはちゃんと話しているつもりなのだが、容疑者を逮捕した刑事が黙秘権について説明するくらいの熱心さというところか。

横須賀市のT先生から横須賀市でのMRワクチン3期の前倒し接種の報告がある。横須賀市では川崎市と同じく千葉血清製の麻しんワクチンを使用していた時期があり、現在その年代の子どもが小学校3年、4年になっている。

この千葉血清製ワクチンを接種した子どもの麻しん抗体価を調査したところ、IgG抗体が8倍以下の子どもが70%以上だったという結果。実際、この年代の麻しんの罹患数が飛び抜けて多い。

横須賀市ではこの年代がMR3期接種が行われる最終年度になることから、全額市の負担で前倒し接種を始めた。

千葉血清製ワクチンの問題は川崎市も同じである。このため、川崎市の予防接種委員会などで前倒し接種を強く求めてきた。先日の予防接種委員会では、前倒し接種は全額市の負担ではなく、ワクチンの現物は市が支給し、接種料は個人負担とするという市の方針が説明された。前倒しで接種した人は中学1年になっても多くは正規の第三期は受けないだろうと思われる。そうすれば、市としては前倒し接種を全額公費負担にしたとしても支出はほとんど増えないはず。

麻しんに対する免疫の少ない学年をこのまま放置する危険に比べたら、実質的な支出増をともなわない予算の組み替えなどどれほどのことであろうか。

予算規模が川崎市より小さい横須賀市と比べて随分ケツの穴の小さい決断である。

予防接種委員会では小児科医からの委員として市側の案には最後まで同意しなかった。

 


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