2009/03/25
医師会と行政の共催による「感染症危機管理研修会」の講演を聴く。
演題は「新型インフルエンザとその対策について」
講師は国立感染症研究所感染症情報センターの安井良則氏。
新型インフルエンザは一定の周期で発生しており、最後の「香港かぜ」から40年新型が発生していない。歴史的に言えば「いつ起きても不思議ではない」。ただ、その感染力、毒性についてはどの程度かわからない。
最悪の事態を想定して準備しておくべきであろうというお話である。
1918年から1920年にかけて世界中で猛威をふるった「スペイン風邪」。日本では全人口の37%がかかって、死者数は25万人。死亡率は1.2%。島村抱月がスペイン風邪でなくなって松井須磨子が後追い自殺をしたというのはこの時の話。
さすがに現代で同じウイルスが出ても死亡率はここまで高くはならないだろうが、全人口の40%の感染というのは充分あり得る数字である。
学校や保育園が感染拡大の培地になるだろう。交通や流通、医療などの生活基盤をどう維持するか。
こういう時に私たちは何ができるか。今のうちから考えておいてくださいよ、ということである。
どうもみな、誰かがやってくれるだろうというスタンスで様子ながめである。
クリニックを開けて診療を続けるのはたぶん無理。
「発熱外来」に出向くと言っても、そもそも「発熱外来」がなりたつのかどうか。予防衣を来てゴーグルにN95マスクをつけて迅速検査をするのだろうか。
まだ当事者意識を持って考えることができない状態だなあ。
コメントを残す