2009/07/09
昨日届いた日本医師会雑誌7月号の特集が「世界標準にはるかに及ばないわが国の予防接種体制」。巻頭言を東大小児科の五十嵐隆教授が書いている。
「現在のわが国では混合ワクチン製剤が少なく、子どもへの負担がおおきい、水痘や百日咳などワクチン接種回数が少ないために成人になって抗体価が低下し感染してしまう、ポリオのように二次感染のリスクのある生ワクチンが使用されている、ロタウイルスなどのワクチンが導入されていない、水痘、ムンプス、B型肝炎ウイルス、インフルエンザ菌b型なdのワクチンが定期接種になっていないために接種率が低い、など世界標準にはるかに及ばない状況(ワクチンギャップ)にある。わが国の麻疹患者数が2008年の1年間に1万1007名におよんだことの意味は深刻である。」
まさにその通りで、最近五十嵐先生が予防接種について積極的に発言していることは大変頼もしく思っている。
それにしても「世界標準にはるかに及ばないわが国の予防接種体制」とは、よくぞ言い切りました!
この号は「わが国の予防接種体制の問題点と将来への展望」と題した座談会(五十嵐隆、岡部信彦、神谷斉、渡辺博、永井美之)から、各ワクチンの各論まで、とても読み応えのあるものになっている。
いつもなら、タイトルを一瞥してそのまま本棚に積ん読状態になってしまう雑誌なのだが、今回は熟読してしまった。
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