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MRワクチン3期4期前倒し接種

2009/07/30

1週間ほど前からMRワクチンの3期(中学1年生が対象)4期(高校3年生が対象)の前倒し接種のお知らせが市から対象者に届いている。

 MRワクチンの3期4期は、麻しん、風しんワクチンを1回しか受けていない世代に対して2回目の接種機会を与えるための5年間の臨時措置。今年度が2年目になる。5年計画なの最後の学年が2回接種し終わるまでにはあと3年かかる。

中学1年、高校3年になるまで待てないという人は、今回前倒しでMRワクチンを受けることができる。ただし、3期4期のMRは定期予防接種であるのと違って任意予防接種となる。ワクチンは市から支給されるが、医療機関に支払う接種料は患者負担となる。

当院での接種料は3150円。(全くの自費接種では9450円)

定期予防接種ではワクチンによって健康被害が生じたときの補償は予防接種健康被害救済制度で厚くおこなわれるが、任意接種では薬害救済制度が適用される。定期予防接種と補償の額が大きく違う。

 

そもそも今回の前倒し接種は、現在小学校4年生に当たる年代の子どもが麻しんにかかりやすいという問題から来ている。この原因は平成12年度の1年間採用されていた麻しんワクチンの効力に問題があった可能性が高いというところにある。

現在の小4に当たる学年は3期接種の一番最後の年に当たるので、この学年の接種を定期接種に準じて前倒しして行うよう昨年度から予防接種委員会などで求めてきた。

ところがふたを開けてみるとこの問題は一切触れられず、任意接種としての取り扱いで、しかも対象年齢は3期4期の未接種者全部と曖昧な対策になっている。

前倒しで接種したら本来の3期4期の時期が来ても、無料で定期接種として受けることはできないというシステムになっている。行政としては前倒しして接種してもらった方が予防接種の費用が安く上がるということになる。

ということで、この前倒し接種は現在小学校4年生の人には強くお勧めしたい。

母子手帳で麻しんワクチンの欄を確認して、ワクチンのロット番号が「C4-7」「C5-1」「C5-3」のどれかであった場合は初回のワクチンの効力が低かった可能性がある。

それより上の学年や上記ロット番号以外のワクチンを接種していた場合は、修学旅行などで2回接種の証明が必要な人や、1回目の接種を忘れている人などはをのぞいて3期4期の接種時期が来るまで待ってもかまわないだろう。もちろん、早く追加免疫を受ける方がいいことはいいので、あと1−2年待って無料で受けるか、すぐに有料で受けるかはそれぞれの自己判断ではあるのがだが。


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