2009/10/02
今日厚労省で「新型インフルエンザワクチン対策担当課長会議」がひらかれ、新型インフルエンザワクチンの接種要項が発表された。
昨日の新聞報道では国がワクチンを買い上げて、国と委託契約を結んだ医療機関で実費(1回目3600円、2回目2550円)を患者から徴収する、となっていたがどうやらワクチンは接種する医療機関が問屋から購入する現在の任意接種である季節性インフルエンザと同じシステム(65歳以上の接種は別)。
接種料金はワクチン代込みの値段。ワクチンの原価は季節性インフルエンザワクチンよりも高いらしいし、10mlバイアルでどかんと来るという話もある。小規模クリニックが接種委託医療機関になるにはハードルが高いのではいか。
任意接種と言いながら接種料金を「公定価格」で決めてしまっている。どこが任意なのか。
国としての危機管理事業というなら、「定期予防接種」に準ずる「臨時予防接種」と位置づけるべきものではないのか。
当然、接種の責任は国にあり、公費接種とすべきであろう。
これから接種委託医療機関を決めると言うことだが、接種スケジュールを10月に医療関係者、11月に基礎疾患のあるハイリスクグループ、12月に1歳から6歳までの小児と決めているが、その通りに医療機関が動けるとでも思っているのだろうか。
仮に当院が接種委託医療機関になったとして、まあ、10月の医療関係者の接種は昼休みでもつぶして、季節性インフルエンザの合間に何とかなるだろう。
しかし、11月は何ともならない。すでに季節性インフルエンザの予約枠で一杯。
昼休みを削るといってもできる時間はせいぜい30分。
毎日、夜中まで時間延長してやれとでも言うのだろうか。
今日あたりからその兆候は出ているが、新型インフルエンザの患者さんが連休明けの減少から増加に転じて10月中旬以降はインフルエンザの流行期の混み具合となりそうだ。
そうなれば、一般診療の方で延長戦は必至。それで、どの時間に新型ワクチンの「予約枠」を作るのか。
この計画を立案した担当者には「想像力」というものが欠如しているとしか言いようがない。
週明けには委託医療機関の選定を含め、大きな動きがあるあろう。
委託医療機関に手を挙げるかどうか、よく考えたいものだ。
もっとも、うちのような零細医療機関はお呼びじゃなくて、保健所や大病院で集団接種をやるというのなら、それはそれで大賛成なのだが。
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