2010/05/24
厚労省が「予防接種制度の見直しに向けたご意見の募集について」と言うことでパブリックコメントを募集している。締め切りが5月31日。
日本小児科医会や「VPDを知って子どもを守ろう。」の会などでも団体として意見提出されるはずだが、意見は多いほどよいとのことで個人でも出すことにした。
7個の項目が示されているのだが全部を書くのは大変。とりあえず
(1)予防接種法の対象となる疾病・ワクチンのあり方 について書く。
なんだ、みんなが言ってることだけじゃん、と言わないで。意見を積み重ねることが大事なのだ。
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現在予防接種法によって麻しん、風しん、ポリオ、破傷風、ジフテリア、百日咳、日本脳炎、結核が予防の対象ですが、これ以外にもワクチンで予防できる病気がいくつもあります。そしてすでに世界中でそれらに対するワクチンが安全に使われています。
水痘、ムンプス、B型肝炎、ヒブ、肺炎球菌、子宮頚癌などは国内で使用可能ではありますが任意接種ゆえに普及に大きな限界があります。これらは至急定期接種としてすべての人が平等に受ける機会を保証すべきと考えます。
さらにロタウイルスワクチン、不活化ポリオワクチンはいまだわが国では承認されておりません。
ロタウイルス胃腸炎は乳幼児では生命に関わる脱水症や痙攣をきたす危険な疾患です。保育園などでの流行に対して予防は難しくワクチン以外に有効な方法はありません。早期のロタウイルスワクチンの導入を求めます。
現在のポリオ生ワクチンは野生株による発症が10年以上ないにもかかわらずワクチン関連麻痺を年間数例の割合で発生させています。この状況を放置すれば国民のポリオワクチン忌避の風潮が必ず顕在化します。そのためにワクチン接種率が低下して輸入ポリオの危機がおとずれる可能性が出てきます。
一刻も早い不活化ワクチンへの切り替えが必要と考えます。
現在混合ワクチンとして治験中のようですがそれを待っている余裕はありません。不活化ポリオワクチンを緊急に輸入してでも切り替えるべきです。
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