2010/07/06
日本語がしゃべれないパキスタン人のお母さんが1歳過ぎの子どもを連れて予防接種にやってきた。当院は日本語がしゃべれない外国人に対してはきわめて無防備。外国人向けのパンフレットも用意していない。
日本に来て間もないらしく、お父さんも日本語はダメらしい。何日か前にお父さんと日本語ができる人で肺炎球菌ワクチン・プレベナーの予約に来た。この時は診察中で受付と看護師が対応して予約を受けたようだ。
その話は聞いていたので慌てるのはおかしいのだが、お母さんと赤ちゃんでやってきたときには全くの初対面。何しに来たの。え、予防接種?てなわけである。
日本版の麻しん・風しんワクチンの予診票と肺炎球菌ワクチン・プレベナーの予診票が記入されている。日本語で追記された所もある。住所氏名と親のサインは横文字。
向こうでの母子手帳のようなワクチン記録もある。
いちおう Do you speak English? と聞いてみる。
Yes. おお、よかった。
でも、どうしてMRワクチンを受けるのか。あなたの国ではMMRワクチンではないのか。Another M はMunpsだ。というような意味のことを言っても全く通じない。
プレベナーがどうたらというようなことをさかんに言う。
もう一度ワクチン記録を見る。
MMRワクチンは1歳過ぎにやってある。今は1歳3ヶ月。もう一度MRワクチンをやる必要はない。
MRワクチンは not nesessary だというと、お母さんもその通りだやっと分かってもらえたという表情。プレベナーは追加接種だ。
わかったやりましょうと赤ちゃんの腕を持ってプレベナーを接種。
え、どうして足にやらないの。とお母さん。
ニッポンじゃ注射みな腕あるよ、というようなことをEnglishで言ってみたがどうも通じない。
まあ、いいだろう。とにかく注射はした。
バイバイ、元気でねと、お帰り願おうとしたら、なにやら赤ちゃんの足をさして揺する仕草。
ウェイ・・何とか、と言っている。
Sorry, speak more slowly.
ウェイト? Weight? あ、体重計ってくれってことですか。それならおやすいご用。
体重計って差し上げて。
と言うことでお母さんごと体重測定。体重を書いた紙を渡せば終わりかと思ったら、今度はこの子の体格は普通なのか、大きいのかと聞いてこられる。
大きい?だけは日本語。
いや、パキスタン人の標準体格がわからないので何とも言いようがないが、と言うことで日本人の標準曲線に身長(こちらも測定した)体重をプロットした。まあ身長体重とも真ん中くらい。平均値である。
大きい?
moderate
???
averrage
???
mean
???
んんーん、maybe not so big・・・・・・・
Sorry, I do’nt speak English.
予防接種時間帯、この1人に何分費やしたことであろうか。
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