2010/10/02
このところのどが痛い、熱がある、という患者さんが多い。のどは真っ赤というほどではなく、咳や鼻水があったりするので風邪でしょうが念のため溶連菌かどうかの検査はしておきましょうという事がおおい。
検査の結果はほとんどが陰性。今週、溶連菌迅速検査の件数は相当あったと思うけど、陽性だったのは3人くらい。圧倒的に空振りが多い。
こういう結果は何を意味するかというと、検査対象者の選択基準がおかしいということ。実際陽性だった人はみなのどの所見がいかにも溶連菌だったり、溶連菌特有の発疹があったりで検査しなくても診断がつくケース。陰性だった人は「のどが痛い」「のどが赤い」とか溶連菌感染を疑わせる症状はあるもののどれも典型的ではない。
つまり、今は溶連菌感染症はあまり流行っていないということ。
そういう事で今週後半からは相当怪しくなければ溶連菌の検査はしないという方に舵を切り替えた。
のどの様子からは溶連菌らしくない。むしろ急な高熱でインフルエンザが心配とインフルエンザの検査をしてみる。結果は陰性。じゃこれは風邪ですねといってお帰りいただこうと思ったらお母さんから、この子はこういう症状の時はいつも溶連菌なんですというお言葉。
え、そうですかぁ、ともう一度のどを見る。うーん、そう言われてみれば扁桃腺の赤みがちょっと強いかなあ。
溶連菌迅速検査をしてみる。見事陽性。
お母さん、恐れ入りました。
というようなことも時にある。
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