2010/10/25
なかなか秋晴れが続くことがない。昨夜からまた冷たい雨。
9月から増えているぜいぜいする風邪が今もまだ途切れない。
熱があって、せきと鼻水が出て、ゼロゼロした音が聞こえる。聴診すると雨に濡れた喘息といった音。
こういうのを「喘息性気管支炎」と以前から呼び習わしていたのだが、喘息の専門の方からは「喘息性気管支炎」などという病気はない。あるのは「気管支喘息」か「気管支炎」のどちらかだとしかられた。
なるほど。気管支喘息の人がウイルス感染で気管支炎を起こしたとしたらそれは「気管支喘息と気管支炎の併発」あるいは「気管支喘息のウイルス感染による急性増悪」とすべきだ。
というわけで臨床診断として「喘息性気管支炎」という病名は極力使わないようにしてはいるのだが、保健病名としてはとても便利。なかなか手放せないでいる。
「中耳炎になりかかっている」「肺炎の一歩手前」などという説明を受けた患者さんの話を聞くといつも「中耳炎になりかかっているという状態はありません。中耳炎か中耳炎でないかどちらかです。」「肺炎の一歩手前というのは医学的に正しくありません。肺炎か肺炎でないかどちらかと診断すべきです。」などと、ついムキになって言ってしまう。
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