2010/10/29
小児科医会の講演会にでかける。
呼吸器系ウイルス疾患のお話しで演者は東北大学の先進感染症予防学寄付講座教授の山谷睦夫先生。講演会のスポンサーは某抗菌薬メーカー。
話しの肝はインフルエンザやライノウイルス(鼻風邪ウイルス)にクラリスロマイシンなどのマクロライド系抗菌薬が感染抑制作用をしめすというもの。
培養した気管支の上皮細胞にウイルスを感染させて抗菌薬を作用させ、ウイルスの量を調べるという手法らしい。その結果抗菌薬を作用させるとウイルス量は減少する。よって、抗菌薬はウイルス感染の抑制するという論法。
そこまではいいだろう。
で、実際に感染した人に使ってみてどうなのか。
よく使われる薬だけに、ダブルブラインドで抗菌薬を使うのと使わないのとで比較ができるはず。
そのあたりのデータはどうなってるのか。
ウイルス感染には抗菌薬は効かないというのは私たちの常識であったのだが、この「常識」をひっくり返すほどのインパクトのある事実なのかが問題。
診療現場としてはにわかには信じられないな。
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