2010/11/09
後期の医学生見学実習が今日で終了。後期は実習日が少ないのであっという間という印象。
最終日の今日はいろいろ盛りだくさんの実習となった。
朝イチの患者さんがいきなり川崎病。
うちで初診の川崎病を見るのは年に数例。そうあることではない。
昨日も発熱・咳鼻水で受診していて咽頭と鼓膜の発赤があり、血液検査で白血球増多CRP強陽性だった。
中耳炎による発熱と考えて抗菌薬を処方して解熱しないときは翌日の受診を勧めていた。
今朝来てみたら目が赤い、体中に発疹が出ている、首のリンパ節が腫れて痛い、手のひらが赤くなっている等の症状。
思わず二人の学生をふり返って、これ、なんだかわかる?
学生に話しをする前にまず患者さんのお母さんに病気の説明をせねばならない。
その上で、入院を要すること、心臓の合併症が心配なこと、紹介予定の病院のことなど。
話しを終えて病院に入院を依頼。ベッドの空き状況がわかるまでに紹介状を書いて・・・とやっているうちに30分くらいはあっという間。
二人目の患者さんが発熱9日目。最初は中耳炎の診断で抗菌薬を出していたが解熱しない。前回の血液検査では白血球は軽度増加、CRPは弱陽性。咳鼻水がひどくなっている。
なるほど、そういう事か、と鼻水を吸引してRSウイルスの迅速検査。
BINGO!
こういう診断プロセスを見る事ができたのは学生にとってはラッキーだったと思う。
もちろん患者さんにとっては決してラッキーな事態ではないのだが。
その後は夕方までノンストップの延長戦に突入。
実習も終わってとりあえずやれやれである。
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