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国産不活化ポリオワクチン

2011/05/28

このところ不活化ポリオワクチン関連でいくつかの動きが出ている。

 一つはDPT3種混合+不活化ポリオの4種混合ワクチンが来年にも認可されて使えるようになるというもの。2-3年先と言われていたものが早められたようだ。

国内の複数のワクチンメーカーが開発を進めていて、DPTは自社の国産製品。混合する不活化ポリオワクチンは現在経口生ワクチンを独占販売している日本ポリオ研究所製のものと、フランスのサノフィパスツール社製のものと2種類ある。

日本ポリオ研究所のものは現在生ワクチンとして使っている弱毒株を不活化したもの。サノフィパスツール社のものはおそらく当院でも使用している野生株を不活化したImovaxPolioを使っているはず。

来年この4種混合ワクチンが使えるようになっても、すでに3種混合を接種している人には過剰接種となってしまうので接種できない。まあ1回や2回余分に接種しても接種部の腫れがひどくなるくらいだが、規定の4階を接種するのは無理だろう。

となると、単独の不活化ポリオワクチンがどうしても必要になる。

昨日、日本サノフィパスツール社は日本国内向けの単独不活化ポリオワクチンを「開発」すると発表した。同社はすでに10年以上世界中で使われているImovaxPolioという不活化ポリオワクチンを持っている。しかし私たちが個人輸入しているように、このワクチンをそのまま持ってきて認可というわけにはいかない。日本仕様に作り直して、それを「治験」してデータを集め承認申請をしなくてはいけない。

おそらく普通に行っても4-5年はかかる。

今回こういう動きになったのは、厚労省の側から何らかのショートカットを提示されたためではなかろうか。そうでなければ、アクトヒブで散々苦労した同社が「開発」に着手と言うことは考えられない。

なので、「治験」は行われるであろうが、認可までに4-5年もかからないと読んでいる。


“国産不活化ポリオワクチン” への1件のコメント

  1. tommy より:

    はじめまして。
    不活化4回予定の6か月ベビのママです。
    日本経済新聞の記事に、4種混合でDPT過剰接種になる子が推計20万人とありました。
    2010年出生数は約107万人なのに、20万人って、どういう計算なんでしょう??

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