2011/07/21
昨年11月、補正予算で「子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進交付金」が決定され、一部自治体は今年初めから、川崎市など多くの市町村では4月1日から子宮頸がんワクチン、ヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチンの公費助成が始まった。
ところが4月1日のスタートが散々。
ヒブワクチンと小児用肺炎球菌ワクチンは同時接種後の死亡事例などのため、ぎりぎりまで接種が中断された。ヒブワクチンは異物混入による回収で品薄となって4月上旬はワクチンの在庫なしの状況が続いた。
一方、子宮頸がんワクチンは一足早く公費助成が始まった市町村での需要が急増して供給不足に。4月1日から多くの市町村が接種を始めてもワクチンがないという事態となった。
このため予定されていた中学1年ー高校1年の新規の接種は7月まで棚上げされ、供給体制が追いついた7月10日にまず高校1年生への接種が開始され、7月20日には中学1年ー高校1年の全対象者への接種が可能となった。
この事態はメーカーが需給バランスを読み誤ったために起きた。公費負担になれば需要が急増するのは当たり前。それをどう読むかがプロなのだから、マーケティングの基本ができていないということだろう。
今日から接種可能になったのだが、予約は低調。不活化ポリオワクチンとは比べものにならないくらい少ない。
中学校では啓発の手紙を女子全員に出したと言うことなので、これからぼつぼつ増えてくるだろうが、どうも前評判がぱっとしないのでどうなることか。
さらに、秋にはもう一つの子宮頸がんワクチンが市場に出てくる。
商品名は「ガーダシル」。
こちらは現在接種されている2価のサーバリクスより効能の多い4価ワクチン。
子宮頸がん以外に尖圭コンジローマという性感染症の予防効果もある。
こちらのワクチンも公費負担になることが決まったので、こちらを待つという手もある。
ただし、現在高校1年生にあたる年齢の人は3回の接種すべてを公費負担で受けたいのなら9月30日までに1回目の接種を終わらせておかなくてはならないので注意が必要。
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