2012/06/16
医師や看護師など医療者関係者向けにワクチンを接種している様子を撮影して教育ビデオを作るという企画が持ち上がった。
筋肉注射や皮下注射なんて点滴ルート確保よりずっと簡単そうだし、何を今更という感じはする。しかし、HPV(子宮頸がん)ワクチンのように多くの診療科で接種するようになると基本的な約束事は共有しておく必要が出てくる。
小児科医にしても産婦人科医にしても研修医の間に筋肉注射や皮下注射なんてたぶん習わない。必要に迫られたら看護師に聞くかやってもらう事になるのではないか。
看護師にきくと看護学校で筋肉注射のやり方は習ったという。でもその筋肉注射の手技が標準化されたものかどうかははっきりしない。
ネット上の動画を検索してみると、いろんなやり方で注射している。
三角筋への筋注の場合、介助者が三角筋をつまんで厚みをつけるやり方。
介助者なしで施術者が三角筋をつまむやり方もある。成人の場合この方法が一番多いかも知れない。
三角筋をつままないで指で接種部の皮膚を伸ばして針を刺すというのもある。
何もしないでアルコール綿で拭いたらそこににぶすりというのもある。
注射した後の注射器の始末なども大事なこと。
ゴミ箱までの導線を最短にして針刺し事故を防ぐ。
注射した後の患者さんのケアも重要。
うちでは経験はないが、注射の後気を失う患者さんの報告が相次いでいて問題になっている。
HPVワクチンは若い女の子が対象。この年代では過度の緊張や痛みなどで気を失うことが多いようだ。
海外の映画で高貴な方がショックを受けてぱたりと気を失って倒れるというシーンがよくあるがまああんなものか。
そういうわけで患者さんに協力をお願いして接種しているところをビデオ撮りしている。
ぶっつけ本番なのでなかなかいいアングルで絵が撮れない。
来週はTake2である。
コメントを残す