2012/07/12
当院ではだいぶ前からおたふくかぜ、みずぼうそうワクチンは2回の接種をお勧めしている。
麻しん・風しんワクチンも5年前に遅まきながら2回接種が決まって、今年がそのキャッチアッププロジェクト3期・4期の最終年である。これでやっと「制度の上で」現在23歳以下の年代の人は2回接種を受けていると言うことになる。
麻しん風しんと同じく生ワクチンであるおたふくかぜ、みずぼうそうワクチンも1回の接種では一生の免疫が得られない人が多い。おたふくかぜは日本以外の多くの国では麻しん・風しん・おたふくかぜの三種混合ワクチンなので全員2回接種が定着している。
みずぼうそうは1回接種だと軽くかかってしまうことが多い。
いくら軽くても人にはうつすので保育園や幼稚園は休まなくてはいけない。
2回接種してもかかることはあるがその確率はぐっと少なくなる。
小児科学会の予防接種スケジュールでも水ぼうそうワクチンは1回目から3ヶ月以上あけて2回接種を勧めている。新しくなった母子手帳の予防接種欄にもおたふくかぜ、みずぼうそうは2回接種の欄がある。
やっと2回接種が公にも推奨されるようになって喜んでいたのだが、なかなかこれが浸透していない。
せんだって、下の子に2回目のみずぼうそうワクチンを勧めて接種された方が、上の子は近くのクリニックで受けるという事で行かれた。接種が終わって母子手帳に記入するときに「2回目」であることに気づかれた先生が、あっと声を出して驚かれた。
「もう済んでるじゃないか」
と大変困惑されたらしい。
あとでお母さんから当院に電話があって「2回打っても大丈夫なんですよね」と聞かれた。
大丈夫も何も・・・
おたふく、みずぼうそうは2回接種が世界の常識。このことをきちんと広めないといけないなあと深く思った次第。
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