2012/10/12
お薬手帳を拝見すると、時々○○ペネムとか○ァロムという名前の抗菌薬を見ることがある。最後が「ム」。元は注射薬しかなかったペネム系抗菌薬の飲み薬である。小児用の細粒が発売されている。
ペネム系抗菌薬は耐性菌で他の抗菌薬が効かなくなったときのための奥の手の抗菌薬である。奥の手であるからには最後に出す物である。
子どもの中耳炎が治りにくいからといって、じゃこっちのよく効くお薬にしておきましょう、と言うような物ではない。そもそも起炎菌の薬剤感受性などの検査もされないまま処方されている。
神戸大学の感染症科教授・岩田健太郎氏が経口カルバペネムでよいのか?というタイトルでこのペネム系抗菌薬の飲みぐすりについて意見を述べている。
その通りである。
この手の薬を一般の外来診療で使う意味は全くない。
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