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かたおか小児科クリニック

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インフルエンザワクチンまとめうち

2012/10/20

今日の午後はインフルエンザワクチンの集中接種。「集中」であって「集団」ではない。集団接種の様に流れ作業というわけにはいかない。

 通常の予防接種の時間帯では2ヶ月あまりの期間に集中するインフルエンザアクチンの接種には対応できない。それで、土曜日の午後や、休診日の水曜日にまとまった時間を取ってせっせとインフルエンザワクチンを接種する。こういうシステムは開業して3年目くらいから。

開業した頃はインフルエンザワクチンは定期予防接種から外れて2年目ということで接種率はすごく低かった。その前の学童対象に定期接種だった時も、わが子が学校から持ち帰ってきた問診票に「接種を希望しない」に○をつけて受けさせていなかった。

開業してしばらくして抗インフルエンザ薬のシンメトリルが使われるようになり、鼻水で診断できる迅速診断キットが普及してインフルエンザを巡る環境は大きく変わることになる。

インフルエンザ脳炎・脳症も大きく取り上げられるようになった。

それからはインフルエンザワクチンの接種は大変な季節の風物詩になったのである。

その頃も、今も、インフルエンザワクチンの有効性については議論がある。「効かない」という印象は大筋であたっている。

川崎市医師会保育園医部会で市内の全保育園児を対象に行ったアンケート調査では、ワクチンの有効率はABあわせて30%程度ということだった。有効率というのは、ワクチンを接種した人でインフルエンザにかかった人の割合とワクチンを接種しないでインフルエンザにかかった人の割合を比べて、その差を取ったもの。有効率30%というのはワクチンを接種しないでかかった人の30%はワクチンを接種していればかからなかったということである。

ワクチンが30%しか効かないと言うことではない。

ただ、麻しんワクチンの有効率は95%程度と考えられているので、こういうワクチンと比べたら分が悪いのは確か。

ワクチンを接種したらかからないと言うのではなく、ある程度かかる率を下げるし、うまくすると重症化を防げるくらいに考えておいた方がよい。


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