2013/09/17
台風一過の連休明け。どっと患者さんが増えて渋滞してしまったが、その中でも目立つのは咳と喘鳴の患者さん。
先週あたりから軽い喘息発作を起こす患者さんは増えていた。
台風などで気圧や気候が急変したり、季節の変わり目で喘息発作が起きやすいというのは経験的に知られている。秋になるとダニの死骸が増えるため、ダニアレルギーが関係しているタイプの喘息では発作が起きやすい。
問題はそれだけではない。
全国的にRSウイルス感染症が増えている。これが、喘息発作と混同されやすい。
喘息の患者さんがRSウイルスに感染すると言うこともある。
今日の午前中に調べただけででRSウイルス陽性の患者さんが3名。
症状の特徴は喘鳴と咳・鼻水と長引く熱。
症状が喘息と似ているので熱がなければ「乳児喘息」などという診断がついているケースである。
RSウイルス感染による喘鳴、咳はシングレアやキプレス、ホクナリンテープ(通称咳止めシール)など喘息でよく処方される薬は効果がない。
せっせと、鼻水を取ってあげるのが何かしてあげられることのうちでは一番効果的である。
感染がおさまれば咳や喘鳴もよくなるが、それは自然の経過であって「喘息の治療」が効いたからではない。
この季節、咳や喘鳴の患者さんは「本物の喘息」か「ウイルス感染による気管支炎・細気管支炎」か見極める必要がある。
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