2013/10/13
6月に「積極的勧奨を差し控える」ことになったHPVワクチン。事実上「中止」というような状況で6月以降新規の接種希望者はゼロになってしまった。
先日、久々に中学生の接種希望者が来られた。
保護者の方に、この間のHPVワクチン接種後の「慢性疼痛」の問題などはご存じですかと聞いたら、もちろん知っているという。
それでも、接種した方がいいんですよね、と。
そうです。よくわかっておられます。
今問題になっている「慢性疼痛」はHPVワクチンそのものが悪さをしたのではなく、「注射」という痛みを伴う行為がきっかけとなって「慢性疼痛」が起きていると考えられている。
他には、「採血」でも「骨折」でも「手術」でも、「帯状疱疹」などもきっかけになったと考えられる事例がある。
多くは若い女性。
HPVワクチンの接種対象年齢である。
頻度は調査を待たないとはっきりはしないが、現在の報告からすれば決して多いものではない。
一方、子宮頸がんは毎年新たに15000人がかかり、3500人が死亡する。
ワクチンはこの子宮頸がんを発症するリスクを半分以下にする効果があると期待されている。
「期待されている」というのは、ワクチン接種者の追跡期間がまだ短いためにがんを発症するまでの期間に達していないと言うことである。実際に「子宮頚がんを予防」したことはまだ確かめられていないため、正確には「前癌状態」になるのを予防し、子宮頸がんの予防に効果があるが期待できるということ。
ワクチンで期待できる効果と、ワクチンを接種することでおきるリスクとを比べたら天と地ほど違う。
ワクチンで不妊になるというのは笑い話以下のデマである。
冷静に考えたら、ワクチンを接種する方が絶対にお得。
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