2014/01/25
ウイルス性胃腸炎がだらだらと流行っている。
ノロウイルス胃腸炎の流行のピークは昨年12月だったが、浜松での集団食中毒事件でまた脚光を浴びた。病院での集団感染で4人が死亡という報道もあった。
とても、恐ろしいウイルスというイメージが強いのだが、子どもがかかって重症になるというケースはそう多くはない。
お年寄りがノロウイルスで亡くなるのは、嘔吐したものが気管に入って窒息や嚥下性肺炎をおこすため。ウイルス性胃腸炎そのもので、嘔吐下痢から脱水というようなケースはあまりない。
今でもインフルエンザに紛れて、嘔吐下痢の子どもさんが結構来る。
ウイルス性胃腸炎と診断したら、今はノロウイルスが流行っているのでおそらくそうでしょうという説明をする。あまり検査はしないのだが、先日の乳児の下痢では、嘔吐がない、便が白っぽいというのでそろそろロタが流行始めたのかなと検査してみた。ロタは陰性。じゃ、ということでノロウイルスを調べたらこちらは陽性。
白い下痢便=ロタウイルス という図式はあてにならない。ノロウイルスでもアデノウイルスでも白い下痢便がでることがある。
子どもの場合、ロタウイルス胃腸炎はノロウイルスに比べてずっと重症になる。そして、それはワクチンで防ぐことができる。
この冬から春にかけて、ロタウイルス胃腸炎の流行がどうなるのか。ロタウイルスワクチンを積極的にお勧めしているものとしてはとても関心がある。
今、何が流行っているのかを知ることはとても重要な事である。
敵を知り、おのれを知る。これです。
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