2014/04/06
大阪まで日帰りで外来小児科学会春季カンファランスに出席してきた。
テーマは「これからの風邪診療」。
小児科の外来で診る患者さんで一番多いのは何と言っても「風邪」。
釣りが「ヘラブナに始まって、ヘラブナに終わる」というように、外来小児科は「風邪に始まって、風邪に終わる」。
それくらい、奥が深い。
風邪の診療が、「かぜ薬を出す」だけというのでは小児科医としての存在価値がどんどん薄れていくだろう。
今は周囲でも「風邪に抗菌薬」はさすがに少なくなってきたが、「咳止め」や「鼻水止め」は本当に効いているのか、そのデメリットはないのかというようなことは、日々風邪を見ながら感じていることだ。
私の所でも、3歳未満の患者さんには、ア○ベ○ンやメ○コンと言った中枢性の「咳止め」や、ペ○ア○チン、ポ○ラ○ン、タ○ジ○ルと言った第一世代の抗ヒスタミン薬は処方していない。
「咳止めシール」も処方しない。
必要なのは、風邪は自然に治っていくものだということを保護者にわかってもらって、安心してもらうこと。
重大な病気が隠れていないかをよく見きわめること。
困ったときの対処法について、十分に説明をすること、などだろうか。
今回の参加者は550人と400人収容のホールに入りきらず、ホワイエにサテライト会場を設営する事態となった。
このテーマに小児科医の関心がいかに高いかを示している。
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