2014/07/20
日曜日は永田町でVPDを知って子どもを守ろうの会とはしかゼロを願う小児科有志の主催する「麻しんに関するVPDセミナー」へ。
講師は国立感染症研究所感染症疫学センターの砂川富正先生。
タイトルは「わが国の麻疹の現状と排除に関する今後の課題」
WHOに対して2012年の麻疹排除宣言がならなかった経緯について、どこが問題だったのかについて細かなお話しをうかがった。
2012年を最後にわが国での麻しんの土着株であるD4は姿を消し、国内発生の麻しんはすべて海外からの持ち込み症例となった。
新しいWHOの基準ではこれらの輸入麻しんが土着化せずに36か月流行が遮断されていれば「排除」ということになるという。
つまり最短でも2015年までかかるという。
しかも、その遮断されたかどうかを確認するためには、優れたサーベイランスシステムがなければならない。
わが国の現状のシステムではダメだというのである。
麻しんは「全数把握疾患」となっているので、麻しんと診断した医師は必ず届けなければならない。
問題はここでの診断精度。麻しんの診断が「臨床診断」でも受け付けられ、症状や感染経路に疑問があっても、届け出た医師があくまでも「麻しん」だと言い張ればそれで受け付けられる。
これれだけではないのだが、その他いろんな点で、まだ世界標準のサーベイランスシステムになっていないことが問題とのお話しだった。
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