2014/09/04
代々木公園が今日の午後から閉鎖されることになった。
捕獲した蚊を検査した結果、複数の蚊がデング熱ウイルスを持っていたという結果を受けての措置。
感染力のある蚊がいる事がわかった以上、妥当な措置と思う。
今日の発表で、今回のデング熱の患者数は49人となった。
最初の印象からするとちょっと信じられないような数字である。
これまでもデング熱は、海外からの持ち込み例ばかりだが、年間100例前後の報告があった。そんなに珍しい病気ではない。
ただ今回のインパクトは国内での感染であるという点である。
一番の心配はこれを契機にデング熱ウイルスが国内に定着する可能性があるのかどうか。
専門家の話では、その可能性はほとんどないということなのだが、ジュラシックパークの最後のシーン、恐竜の孵化した卵の破片を思い出す。まあ、これはSF的心配に過ぎないと思うのだが。
で、話は代々木公園に戻る。
私にとって代々木公園とその中にある織田記念陸上競技場(織田フィールド)は長い間マラソンの練習場だった。
毎週水曜日と土曜日は織田フィールドの一般開放日である。
水曜日の夜にトラックを使っての練習会があって、一時はかなり真剣に練習に通った。
フルマラソンで3時間30分を切る!という目標があった頃。ちょうど開業した頃だ。
水曜日の午後を休診に設定したのは、開業前に勤務していた病院の外来のお手伝いという名目もあったけれど、午後の練習会に参加するためといういうことが大きかった。
毎週水曜日は代々木公園をジョグして、織田フィールドのトラックでスピード練習。終わったら渋谷の居酒屋で仲間と飲み会。このサイクルがかなり長い間定着していた。
その甲斐あってか、開業した96年の秋の大田原マラソンを3時間26分で走ってめでたく目標を達成した。
開業当初はヒマだったクリニックがしばらくして忙しくなって、思うように走る時間が取れなくなった。さらに医師会の役員をやるようになってからは生活パターンが大きく変わった。
一番の変化は、走って通勤していたのが、車通勤に変わったこと。
診療が終わって夜の会議に出るには車じゃないと間に合わないのだ。
そんなことで、代々木公園とはだんだんと疎遠になり、それでも最近まで参加していた4月29日の旧天皇誕生日に代々木公園で走るイベントもなくなって、走る機会はゼロになった。
おかげで、怪しい蚊にはさされなくて済んだけれど、テレビで流れる代々木公園の映像を見ると懐かしさがこみ上げてくる。
織田フィールでスピード練習をする事はたぶんもうないと思うけど。
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