2016/06/19
先日、小児急病センターの当番で出ていたときのこと。電話対応をしている看護師さんの話を横で聞いていた。
お父さんが1歳児の手を引っぱって遊んでいたら、右手にポキッという感触があって、それから右手を動かさなくなった、という話のようだった。
これは、話を聞いただけで、肘内障!とわかるケース。
通常、小児急病センターでは整形外科疾患には対応しないので、対応できる病院を紹介する事になる。出動医が必ずしも整形外科的対応が出来るとは限らないので、そういう取り決めになっている。でも肘内障なら簡単な手技で整復できる。
電話の横から、来てもらって!、看護師に伝える。
肘内障の非観血的整復は簡単な手技の割に処置点数が高い。何と言っても劇的に症状が改善するので、保護者にもものすごく感謝される。コスパが良いのである。
しばらくして子どもさんが来院。
もう泣きやんでいる。
腕も挙がるじゃないか。
痛くないのかな?
肘内障の整復術をやってみる。
整復されるとポキッという感触があるのだが、そういう反応がない。
自然に戻ったみたいだ。
ちょっと残念な気もしたが、よかったね、治って。
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