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かたおか小児科クリニック

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のどに刺さった小骨

2016/06/21

魚の小骨がのどに刺さったということはよくある。たいていは自然に取れる。

でも取れないこともある。

ご飯の丸呑みがよいという説もあるが、これはある程度年がいってないと出来ないし、出来たとしても誤嚥の危険がある。それより、上手くいくまでくり返してご飯の丸呑みをしていたら炭水化物の取り過ぎになってしまう。

正攻法は喉を見ながらピンセットで取りだす事。

先日、カレイの骨が刺さったという5歳児が来た。

咽頭異物は耳鼻科のテリトリーなのだが、まあ、誰がやってもそう技量に差があるものでもない。ちらっと見たら小骨が見えたので、じゃ取りましょうということになった。

ルミビューを装着して、拡大鏡を使うと口の中の距離感がわからない。ピントも合わない。口の中にピンセットを突っ込んでもたもたしていると、オエッとなって吐かれてしまう。

ええいと、ヘッドライトは取り外して看護師にライトをもってもらって、ピンセットで骨をつまむ。一発でキャッチ成功。

2センチ近い骨が取れた。

25年ほど前、子ども二人を連れて東麻布の野田岩本店にウナギを食べに行ったときの事。

野田岩のウナギは天然ウナギなので時々釣り針が入っていることがあるのでご注意をという張り紙がしてある。どうも冗談ではないらしい。

食べている途中で娘がのどに何か刺さっていると言いだした。

まさか釣り針ではと思ってのぞいてみたが、どうやら小骨のようだ。

これが、取れない。

お店の人は小さなおにぎりを作ってきてくれてこれを丸呑みしろという。

結局この原始的手法は奏功せず、そのまま当時勤めていた病院の救急外来に連れて行った。

ラッキーなことに耳鼻科のK先生が当直。

ちょちょいと取ってくれた。

それ以来、のどに刺さった小骨は耳鼻科という観念が出来てしまっていたのだが、道具さえあれば小児科医にだって取れるって事だ。

 

 


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